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2007/05/12 (Sat)

高岡市出身の漫画家、藤子・F・不二雄さん(1933ー96年)の人気漫画「ドラえもん」の
映画化された長編コミック17話を、県内すべての小学校や保育園など約400か所に寄贈
しようと「ドラえもん学」の第一人者、元富山大人間発達科学部教授、横山泰行さん(65)が
「ドラえもん文庫パート2」と名付けて計画している。横山さんは「ドラえもんの長編
作品には、子どもたちが力を合わせ難局を乗り切る姿が描かれ、子どもの情操教育に良い
影響を与える」と話し、現在スポンサーを募集中だ。

横山さんは、世相や時代背景を研究する「ドラえもん学」の第一人者。ドラえもんの漫画
作品1344話すべてを集め、2004年に同大学内と高岡市中央図書館に「ドラえもん文庫」を
開設した。3月末に退官し、現在は同大の総合情報基盤センターなどで独自に研究をしている。

横山さんが、ドラえもんの映画作品が子どもの情操教育に良い影響を与えると提唱し始めたのは
約2年前から。全国各地で「ドラえもん学」の講演をした際に、会場から、「ドラえもんが
すぐにポケットから出す道具で、のび太が問題を解決するのは安易。子どもの自立に
つながらない」と指摘を受けたのがきっかけ。

横山さんによると、短編作品はそう取られる部分もあるかもしれないが、「ドラえもん
のび太の魔界大冒険」など映画化されている長編作品は、難局を子どもたちが力を合わせて
解決する姿が描かれているという。以後、子どもを育てる上で、良い影響があると講演で
訴えてきた。

現在、寄贈を計画しているのは県内の小学校、幼稚園、保育園など約400か所。資金は
約200万円かかる見込みで、横山さんも出資するが、スポンサーを募集しており、来年から
寄贈を始める予定だ。

横山さんは「藤子・F・不二雄さんは県出身の漫画家。県内の子どもは、この漫画を一度
読んでから大人になってほしい」と話している。

YOMIURI ONLINE
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/toyama/news001.htm

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