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2008/01/07 (Mon)
米国ハリウッドメジャーのひとつワーナーブラザースは、2008年から
次世代ディスクでの映像パッケージ発売をブルーレイに一本化し、
HD‐DVDの発売から撤退すると発表した。
ワーナーブラザースは5月末までにHD-DVDの事業を停止する。

同社の経営陣によれば、次世代ディスクの企画争いは混乱をもたらしており、
市場にとって相応しいのはブルーレイであると、今回の決定の理由を説明している。
また、この決定は制作会社、小売店、消費者の全てにとっても利益が大きいとする。
米国のDVD市場シェア最大のワーナーブラザースの決定で、ブルーレイでの単独発売は
これまでのソニー・ピクチャーズと20世紀フォックス、ディズニーとなり、
DVD市場の7割を占める。既に米国では、次世代ディスクの争いはブルーレイ陣営優位に
大きく傾いたとの見方が増えている。

今回のワーナーブラザースの決定は日本市場、特にアニメ関連DVDについては
どのような影響を与えるだろうか。現在、国内アニメDVDの最大手バンダイビジュアルは、
ブルーレイとHD-DVDの双方での発売を行っている。
また、他のアニメに強いとされる国内DVDパッケージメーカーは、現状は次世代ディスク発売に
及び腰である。ソニー系のアニプレックスがブルーレイの発売のみと見られた以外は、
現段階までは混沌とした状況であった。

しかし、既に次世代ディスクのリリースタイトルが増加している劇場アニメーションは、
やや異なる。国内で圧倒的な人気を持つスタジオジブリのアニメは、
ブルーレイ陣営であるディズニーが発売する。
さらに『パプリカ』や『鉄コン筋クリート』など劇場アニメに力を入れる
ソニー・ピクチャーズも、ブルーレイ陣営である。
海外アニメーションは、日本ではディズニー/ピクサーブランドが圧倒的な強みを発揮している。
HD-DVD一本化を表明したドリームワークスのアニメーションは、海外市場と較べると
日本では勢いがない。このためアニメーション映画に限ると、既にHD-DVDよりも
ブルーレイ陣営が有利な状況になっていた。

また今後アニメ関連作品への影響は、今年夏に劇場公開予定の
『スカイ・クロラ The Sky Crawlers』である。押井守監督の最新作のこの作品には、
ワーナーブラザースが製作に名前を連ねている。『スカイ・クロラ』は、
ブルーレイでしか発売されないことになる。
また同様に、マッドハウスとSTUDIO 4℃、プロダクション I.G3の3社が制作に参加し、
ワーナーブラザースが企画する『バットマン ゴッサムナイト』も、
ブルーレイのみの発売となる。

今回のワーナーブラザースのブルーレイの一本化の発表は、これまで様子をしていた
ハリウッドメジャー系に属さない日本のDVDパッケージ企業の今後の方針にも
大きな影響を与えることになるだろう。

animeanime.jp
http://animeanime.jp/biz/archives/2008/01/_dvd_2.html
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