トヨタ70周年記念 原点のG1トラックをプラモで再現

精密なプラモデル製造で知られる「ファインモールド」と、トヨタ自動車の技術者でつくる
「トヨタ技術会」が協力して、トヨタの原点と言われるG1型トラックのプラモデルを製作する。
異業種ながら「モノづくりの魂」が共鳴し、あたかも「小さな実物」として、約70年ぶりに
よみがえる。

今年トヨタ自動車が創立70周年を迎えることからファインモールドが製作を持ちかけ、
技術会が会の60周年記念に、依頼することにした。ただ、特許の関係で特製プラモデルの
販売はトヨタ技術会の会員に限定される。

G1は1935年、トヨタ自動車の創業者の豊田喜一郎氏が乗用車に先駆けて完成を命じた
トヨタ初のトラックで、最高出力65馬力、最大積載量1.5トン。

ファインモールドは金型から自前で製作する精密さをジョージ・ルーカス監督から買われて
映画「スター・ウォーズ」の戦闘機のプラモデル製作を01年に世界で初めて許されるなど、
細部にこだわった製作で知られる。

「小さな実物を目指したい」。ファインモールドの熱意にこたえ、技術会はG1製作当時の
図面など段ボール6箱分もの資料を提供。「まさかここまで出すとは」とファイン側を驚かせた。

ファインモールドは、完成すると見えなくなるシャシーフレームやエンジンの周りの細かい
部品まで再現する企画書を提示。今度はトヨタ側が「ここまで精密にやるのか」と驚いた。

部品は普通の模型より約5割多い約150点。完成すると全長17センチ、幅9.5センチ、
高さ7センチ。実物の35分の1になる。

今はプラスチックを流し入れる金型を作っている段階で、製品化は来年1月になる見込み。

値段はG1トラックの当時の販売価格と同じ3200円。

asahi.com
http://www.asahi.com/business/update/1006/NGY200710060001.html