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その年の最も優れたSF作品を決定する日本SF大賞(日本SF作家クラブ主催)に、萩尾望都氏のマンガ作品『バルバラ異界』が決定した。
『バルバラ異界』は小学館の女性マンガ誌「フラワーズ」に連載された近未来を舞台に繰り広げるSF作品である。
全4巻として刊行された。
作品は夢と現実、過去と未来が渾然一体となった物語で、萩尾氏が得意とする緻密なSF世界観と人物の心理描写に優れた傑作である。
萩尾望都氏は日本で最も知られた女性マンガ家の1人で、これまでも『ポーの一族』『11人いる!』『スター・レッド』など数々の名作SFマンガを発表してきた。
また、SF作品だけでなく『イグアナの娘』『残酷な神が支配する』などの心理描写に個性を放つ作品も得意とする。
これまで『スター・レッド』や『銀の三角』、『X+Y』で第11回、第14回、第16回の星雲賞コミック部門を受賞している。
また、『残酷な神が支配する』では手塚治虫文化賞も受賞している。
日本を代表するSFマンガ家の1人でもあり、SF界や他のSF作品に与えている影響力も大きい。
今回の受賞は意外感がなく、むしろ遅すぎたとの感じさえある。
マンガの世界ではSFマンガは数が多く一般的な題材で、SFファンの間でも人気は高い。
しかし、意外なことにマンガ分野からのSF大賞受賞作品は、今回の『バルバラ異界』が1983年第4回の大友克洋氏『童夢』以来実に23年ぶりになる。
さらに女性のマンガ家としては初の受賞となる。
日本SF大賞には、このほかアニメ作品からは『時をかける少女』もノミネートされていたが、こちらは惜しくも受賞を逃した。
また、最も優れた新人SF作品に与えられる第8回日本SF新人大賞には、候補6作品の中から樺山三英氏の『ジャン=ジャックの自意識の場合』が選ばれた。
なお日本SF大賞及び日本SF新人賞の贈賞式は3月2日に行なわれる予定である。
http://animeanime.jp/news/archives/2006/12/2007sf122.html
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