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2008/02/11 (Mon)
長野県松本市立寿小5年2組の29人が授業でつくった特撮映画「サテライトSOS」が
11日、松本市内で公開される。「鉄腕アトム」を原作に、出演者からカメラマン、
監督まで学級全員で分担した。

「カメラ、スタート」

07年夏、学校の敷地内にあるトウモロコシ畑に監督の声が響いた。
主人公源太郎とガキ大将役の2人がとっくみあいのけんかをする場面だ。

カメラマン、照明係、2人をはらはらしながら囲む同級生役、すべて5年2組だ。
汗だらけで演技を終えたが、監督は「ダメ、ダメ」。結局、10回近く撮り直した。

図工室では、宇宙ステーションのセットを作るため、ベニヤ板に豆腐のパックを張り付け、
電球を仕込む作業が進む。教室では衣装を作ったり、絵コンテを描いたり。

きっかけは4年前、麻和正志先生(42)が、別の学校で指導した文化祭用の映像を、
当時受け持った5年生に見せたことだった。「自分たちもやりたい」と盛り上がり、
1年かけて取り組んだ。以来、前年の映画を見た子どもたちの希望で、毎年続けている。

今回は、悪人たちが地球に落とそうとする宇宙船をアトムとクラスメートが協力して防ぐ
というストーリー。いじめられていた源太郎は、アトムを助けるうちに同級生に認められていく。

「宇宙から何かが落ちてくる」「みんなで協力する」といった声で、
アトムを原作にしようと決め、手塚プロダクションに許可をとった。

37分にまとめたが、半年間で撮ったテープは30時間以上に。麻和先生は
「指示待ちだった子たちが、自分で課題を見つけ行動するようになった」と喜ぶ。

アトム役の堀内菜(なつ)さんは「みんな一生懸命がんばったから感動できる映画になりました」と話している。

上映は11日午後1時と3時からの2回、まつもと市民芸術館で。無料。

asahi.com
http://www.asahi.com/life/update/0209/TKY200802090064.html
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