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2007/08/14 (Tue)
リアル感を競っていたフィギュアの世界に新風が吹いてきた。これまであまり重視されなかった
関節の動きに着目、柔軟性を高めて好きなポーズを自由にとれるようにした新製品の台頭だ。
ただ飾って眺める商品から、手にとって関節をくねくね動かして遊ぶ商品へ変身――。
従来の「コレクターズアイテム」という殻を破り、子供、親、そしてちょっと関心を持つ
層へ市場の拡大を目指す。

「着想から開発まで1年半。現在の技術でできる最高のプラモデルに仕上がったという
自負はある」。バンダイのホビー事業部企画開発チームの鶴田雅彦サブリーダーは16日に
発売する「スーパーハイコンプロ RXー78ー2 ガンダム」(希望価格は7140円)に自信を見せる。

全高は12.5センチ。原作アニメーション「機動戦士ガンダム」での設定サイズを144分の1の
縮尺で再現した。最大の特徴は、小さなサイズにもかかわらず23カ所の関節を動かせる
機構を詰め込み、可動範囲も大幅に広げたことだ。

片足のひざを地に着けてしゃがんだ格好でバズーカー砲を構えるなど、従来は不可能だった
様々な体勢をとらせることが可能になった。

さらにスライド式の装甲まで新採用した。可動範囲を広げるだけなら、腕や足と組み合わせる
すき間を広げるのが簡単だが、ジョイントが丸見えになってしまうとリアル感を損ない
かねない。

これを両立させるには、ちょうど筋肉が伸び縮みするように装甲をスライドさせればいい――。
そんな発想が「原作に出てきたシーンはほぼ再現できる」(鶴田氏)究極の可動フィギュアを
仕上げる原動力になった。

徹底してリアル感も追求、21カ所の開閉可能なハッチを設置した。重厚感を出すために
採用した金属部品も含め、部品点数は200点を上回る「大作」になった。

ガンダムのプラモデルは1980年7月に登場。翌年には2500万個を販売する大ヒットになった。
当時は部品を接着剤で張り付ける昔ながらのプラモデルだったが、加工精度の向上で
はめ合わせ式に移行。その後も質感を高めてきた。




BizPlus(2007/08/13)
http://bizplus.nikkei.co.jp/genre/eigyo/rensai/ss.cfm
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