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2007/10/12 (Fri)
 SFロボットアニメの代表的存在である「機動戦士ガンダム」シリーズ。最新作の「機動戦士
ガンダム00(ダブルオー)」の放送がTBS系で6日から始まったのに合わせ、CS放送のスカイ
パーフェクTV(スカパー)では今月、「ガンダム祭り」を開催し、過去のシリーズ22作を集中放送
している。ガンダムの「生みの親」であるアニメーション監督の富野由悠季(よしゆき)氏に聞いた。

 富野氏が原作を手がけ、総監督を務めた最初の「機動戦士ガンダム」(ファーストガンダム)は、
1979年にテレビ朝日系で放送された。その時心がけたのが、「敵味方を単純に決めない」こと
だったという。「当時のロボットアニメは、勧善懲悪が主流。娯楽としてはそれでいいが、自分
としてはその上に物語を乗せていく努力をしたつもりだ」と振り返る。
 地球連邦軍とジオン軍との戦いの中で、敵軍の人物像も深く描き、奥行きのある人間ドラマを
展開。ロボットも人間が乗り込む「モビルスーツ」として登場し、プラモデルが子どもたちの人気を
集めたほか、登場人物が発する独特のせりふの数々が話題を呼ぶなど、社会現象にまでなった。
 ファーストガンダムを見て育った世代が成長し、主人公アムロ・レイの物まねをするお笑いタレントや、
「ガンダム講談」を手がける講談師らが出現。シリーズの続編も、「機動戦士Zガンダム」(85年)を
はじめ、多数制作されるなど、さまざまな分野に大きな影響を与え続けている。
 「30年は持つものを作りたいと思っていたが、そのあたりはできたのかもしれない。それを証明
してくれるファンの存在は、ありがたい」と語る。
 「一時はうぬぼれた時期もあったが、もう65歳。年寄りが自分から企画を発信してもうまくいかない」
と話しつつも、「若い人から声がかかるのを待っている。一昨年から昨年にかけて、『Zガンダム』の
劇場版3部作を作ったが、単純な総集編にはしなかった。自分でまだアニメ作りに飽きていないと
実感した」といまだにやる気は満々だ。
 「例えば、(ガンダム世代がさらに力をつけ)10年後に誰かが100億円ポンと出して新作を作れと
言ってくれるかもしれない。その時まで、体力や気力を維持していきたい」と、不敵な笑みを浮かべた。

ソース:YOMIURI ONLINE
http://www.yomiuri.co.jp/entertainment/tv/20071011et09.htm
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