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2007/11/06 (Tue)
米国エンタテイメント業界サイトのバラエティの報道によれば、日本のアニメスタジオである
マッドハウスは、中国の大手映画企業グループ中国電影集団(China Film Group)と共同で
『The Tibetan Dog』(『チベットの犬』)と題されたアニメーション製作を行う。

これはバラエティが、香港の映画会社ゴールデンネットワークとマッドハウスの提携強化を
伝える記事のなかで、ゴールデンネットワークが権利を獲得した作品のひとつとして言及
している。バラエティは、この作品が2010年夏に公開予定だともしている。

ゴールデンネットワークが獲得した他のアニメ作品には、『大江戸ロケット』のほか
『茄子』シリーズの2本の作品、『ケモノヅメ』、『パーフェクトブルー』などが含まれている。

中国電影集団は中国有数規模を持つ国営の映画関連企業で、中国の映画産業に大きな
影響力を持っている。また、中国有数の映画館配給網を所有している。もし今回言及された
『The Tibetan Dog』が劇場作品であれば、中国全土で劇場公開される可能性も高くなる。

一方、今回、アニメ作品の権利を獲得したゴールデンネットワークは、香港の有力映画配給
会社である。香港だけでなくアジアを中心に世界配給も行う。マッドハウスとは日仏合作の
3DCGアニメーション『よなよなペンギン』のアジア配給でもつながりがある。

マッドハウスは日本を代表するアニメスタジオだが、作品の高いクオリティを背景に評判が高く、
近年アニメ制作本数が拡大している。また国内のアニメスタジオに海外との共同製作志向が
高まるなかでも、特に海外とのコラボレーションに熱心な企業でもある。

2007年は既に、米国のマンガエンタテイメントと共同製作となった『Highlander』(川尻善昭
監督)や、韓国のネクソングループを中心とした共同製作TVアニメ『メイプル ストーリー』
(石山タカ明監督)を手がけている。

今年5月のフランスのカンヌ映画祭では、フランス企業デニス・フリードマン・プロダクションと、
日仏合作の3DCG劇場アニメーション『よなよなペンギン』の製作を発表した。この映画は
製作費が13億円を超えるとも伝えられ、監督を『銀河鉄道999』や『メトロポリス』の
りんたろう氏が行う。日仏を股にかけた大作映画となる見込みで、国内では2009年松竹系で
劇場公開を予定している。

これに中国との共同製作が加われば、まさにマッドハウスは世界中でアニメのプロジェクトを
進めていることになる。マッドハウスはこれら以外にも、今後、積極的に海外共同製作
プロジェクトを進めるとみられ、海外の事業の展開が益々広がりそうだ。

animeanime.jp
http://animeanime.jp/biz/archives/2007/11/post_237.html
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