テクモ 「デッド・オア・アライブ」をオンライン化、独自開発した通信技術で格闘ゲームを実用化

テクモ、中国でオンラインゲーム――対戦格闘ソフトで参入、現地大手と提携

ゲームソフト開発販売のテクモは中国でパソコン向けオンラインゲーム事業に参入する。
家庭用ゲームの看板ソフト「デッド・オア・アライブ」をオンラインゲーム化して投入し、
現地でトップ級の人気商品に育てる考え。これまで中国に参入した日本の業者は軒並み
苦戦してきたが、テクモは現地の同業大手と組むことで課題を克服し、巨大市場での普及を狙う。

対戦格闘ゲーム「ＤＯＡオンライン」を開発、二〇〇八年初めにも試験サービスを始める。
世界でシリーズ累計七百五十万本を販売した家庭用ゲーム「デッド・オア・アライブ」の
オンライン版。格闘大会に参加して世界中の利用者と戦えるほか、大会を主催して興行収入を
得ることもできる。
オンラインの格闘ゲームは通信回線の差による遅延現象が起きやすく、ほとんど実用化
されていない。テクモは独自に開発した通信技術で遅延を解消し、六十分の一秒ごとに
画面表示を更新できるようにした。
運営では中国のオンラインゲーム大手、上海盛大網絡（上海市）と提携した。
盛大が運営サービスや課金を担う。中国で実績のある同社と組み、現地に合わせた
マーケティング活動を進める。目標会員数は五百万人で、多人数参加型ロールプレイング
ゲーム（ＭＭＯＲＰＧ）を除いた中国カジュアルゲーム市場で人気首位を目指す。
料金は未定。韓国、日本、東南アジア、オセアニア、台湾でのサービスも順次始める計画だ。

ＤＯＡオンラインとは別に、テクモが世界で手がけるオンラインゲーム事業「リーボ」でも
盛大と提携することで合意した。リーボで提供している既存ゲームの中国展開や、
盛大のゲームをリーボに輸入することなどを検討する。
現在の会員数は世界で五百五十万人だが、中国参入をバネに二〇〇八年末までに一千万人を目指す。

2007/07/03, , 日経産業新聞, 2ページ, 有, 774文字




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