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2007/09/06 (Thu)
 「ぶれぶれぶれぶれ……」胸をざわつかせるオープニングにガツンとやられた。
大槻ケンヂの主題歌「人として軸がぶれている」は、「後ろ向きに全力疾走」という
オーケン節の真骨頂であり、地上波の限界に挑戦するエロチックな作画と相まって、
本作の背徳感あふれる雰囲気を表現しきっている。

 「週刊少年マガジン」連載の久米田康治のマンガが原作。まさかアニメ化?と
他でもないファンが危ぶむほどに、主人公の“絶望先生”こと糸色望は超ネガティブなのだ。
定期券の磁気カードから個人情報が盗まれたと邪推し、「絶望した!」と、自殺を図ろうとするほど。

 それが数々の話題作を送り出した新房昭之監督の手にかかり、放送コードをものともせずに
映像化された。危険なネタを無難なものに差し替えず、そのままオンエア。ネットアイドルの
“みこしを担ぐ”や、心ない言葉に耐える“非難訓練”などがテレビで見られて絶望、いや絶賛した!

 アニメ版は原作を“忠実に再現”するだけではない。監督の「ぱにぽにだっしゅ!」でも
おなじみの「黒板のラクガキ」や、紙芝居を思わせるカットなど、アニメの枠にとらわれない手法で、
持ち味を先鋭化しているのだ。
 また、デジタル処理に強い制作会社シャフトによる映像も毎回新鮮だ。奇人ぞろいの女生徒にもてまくり、
逃げ場のない絶望先生の「人間失格」ぶりから目が離せない。



まんたんウェブ
http://mantanweb.mainichi.co.jp/web/2007/09/post_1325.html

アニメ「さよなら絶望先生」公式サイト 
http://www.starchild.co.jp/special/zetsubou/
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