【アニメ】「RD 潜脳調査室」 老人と少女のコンビが活躍 電脳世界の謎に迫る

未来の南国を舞台に、81歳の老人と中学生の女の子がコンビを組み、現実とサイバー世界に起こる
さまざまな事件を解決していくアニメが「RD 潜脳調査室」だ。

2012年、ダイビング中に謎の現象による事故でこん睡状態となった波留真理（はるまさみち）は、
50年後に老人として目覚めた。2061年の世界は、人の記憶をデータ化し、体から意識を切り離して
溶け込ませることができる電脳世界「メタル（メタリアル・ネットワーク）」に依存していた。
人々は安全な電脳世界で、現実と違う自分を楽しんでいたが、メタル内で意識がなくなったり、
メタルに依存しすぎて現実世界の体を失うなど、新たな問題が発生していた。メタル開発の中心人物で
波留の親友、久島永一朗（くしまえいいちろう）は、波留に事件の解決を依頼。
波留は元気な女子中学生・蒼井ミナモらのサポートを受けながら、現実と仮想、
二つの世界で起こる問題を調査、究明する「電脳ダイバー」として活躍する。

アニメは、ヒロイン・ミナモのおおらかでおっちょこちょいな性格もあってか、さわやかな印象も与えるが、
サイバー世界の描写に定評のあるアニメ製作会社プロダクションIGらしさは健在。
「地球律」「電脳貸し」「安息義務」といった独特の用語、現実とサイバー世界が絡み合う
複雑な設定を持ち込んだSFを描いている。

当初、「攻殻機動隊」の作者・士郎正宗さんが原案を担当、「攻殻」以後の未来世界として
企画されていた。そこに古橋一浩監督が、「現代人が未来世界に行った戸惑いを盛り込もう」と
「浦島太郎」のモチーフを取り入れ、「南国」「水」などのコンセプトを加えて再構築した。
古橋監督は、「るろうに剣心」や「シュヴァリエ」などでは人の悲しい運命や欲望を徹底して描いたが、
「RD」は人の「善」にスポットを当てたエピソードを盛り込むなど異なる流れを打ち出している。

シリーズ構成は、「攻殻機動隊　スタンド・アローン・コンプレックス」の脚本で
ち密な世界観を見せてくれた藤咲淳一さん。そしてキャラクターデザインは、
古橋監督の熱烈な希望で選ばれたマンガ家の上山徹郎さんが担当した。
キャストでは、リアルとメタルで波留の50歳の年齢差を演じ分けている
ベテラン・森功至さんの演技に注目したい。

◇放送スケジュール

日本テレビ系で毎週火曜深夜0時59分から

まんたんウェブ
http://mainichi.jp/enta/mantan/news/20080609mog00m200025000c.html