「花咲くいろは」制作発表にファン150人 PA works堀川社長「何度も（石川に）行けて、絵になる場所が多い」

南砺市城端にあるアニメ制作会社「ピーエーワークス」が5日、来春放送予定の新作アニメ
「花咲くいろは」の発表会を金沢市内で開いた。アニメ産業が首都圏に一極集中するなか、
同社は10年前に富山県で誕生。新作は10周年を記念し、舞台は同じ北陸の金沢。
初めてのオリジナル作品になる。

「花咲くいろは」は、東京から石川県にやって来た少女が、祖母の経営する温泉旅館で働く
ストーリー。同世代の女の子や先輩たちと悪戦苦闘しながら成長していく日々を、
北陸の四季を織り交ぜながら描いている。

発表会には、全国からやってきたアニメファン150人が詰めかけた。舞台上に、ピーエー
ワークスの堀川憲司社長や安藤真裕監督、声優の伊藤かな恵さんら主要キャスト5人が
勢ぞろい。同じく主要キャストで金沢市出身の人気声優・能登麻美子さんが司会を務めた。

現在、地方にあるアニメ制作会社は京都や富山などごく少数。新作の発表会も東京で
開かれるのがほとんどで、地方限定の開催は異例という。

堀川社長は「スタッフの平均年齢が27歳ということもあり、毎日色んなことにチャレンジしている。
その思いをかたちに残しておきたかった。10年間の集大成」と意欲を述べた。北陸を舞台に
選んだことについては「作品にリアリティーを持たせたい。何度も現場に行けるメリットがあり、
絵になる場所が多い。イベントは東京ばかりだが、ここでもできることを見せたかった」と話した。

発表会では、安藤真裕監督が「石川の景観の美しさが随所に表れた作品。地元の皆さんにも
楽しんでもらえるはず」とあいさつ。声優五人が県内の温泉や食をテーマにトークを繰り広げ、
主人公を演じる声優の伊藤かな恵さんは「石川の荒れた海の様子や強い風をしっかり肌で
感じながら、少しでも緒花の気持ちに近づきたい」と話した。

約百五十人のアニメファンは、公開を心待ちにした様子でプロモーション映像に見入っていた。

asahi.com
http://mytown.asahi.com/areanews/toyama/TKY201012050327.html
中日新聞
http://www.chunichi.co.jp/article/ishikawa/20101206/CK2010120602000128.html